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理事長挨拶
特定非営利活動法人ユースポート横濱 理事長 岩永 牧人
「社会が恐いんです。」
「社会に出られるほど、自分はまだできていないから…。」
「社会は失敗が許されないところです。」
「一度、社会から出てしまうと、そう簡単には戻れないですよ。」
「社会って厳しいところなんですよね?」
これは、私たちが運営する就労支援施設で、よく耳にする言葉です。
皆さんは、こういうことを言われたら、どのように答えますか?
「そう、社会は本当に厳しいところだよ。」
「社会はそんな甘えた考え方じゃ、無理だね。」 そう答えるでしょうか。
実は、私たちのところにやって来る若者の多くは、以前は正社員や派遣社員といった形での就労経験がある方がほとんどです。
しかしながら、様々な理由によって無業状態になってしまいました。
それは、職場でのいじめ、上司からのパワーハラスメントやセクシャルハラスメント、休憩時間もろくに取れない長時間労働、名ばかり管理職、日雇い派遣労働…。
そして、仕事のこと以外にもさまざまな相談が寄せられます。
学校教育から受け続けたいじめ、金銭・宗教トラブルの要素が入った複雑な家庭問題、そして、貧困。そうした問題を一気に引き受けた若者たちは身体的にも精神的にも追い詰められ、ある人は病に倒れ、ある人は家にこもり、ある人は家を出て安心して居られる場所を求めて、街を彷徨います。
ここで声を大にして伝えたいことは、「日本の若者の問題=本人の甘えの問題」ではないということです。むしろ、彼ら自身の問題はごくわずかです。その多くは社会の歪みが彼らの両肩の上にずっしりと圧し掛かっているのです。そして、こうした問題は解決される気配も見込みもなく、それどころか状況はますます悲惨になってくるばかりです。
一体、彼らが怯える「社会」とは何なのでしょうか?
そして、その「社会の在り方」とは本当に正しいものなのでしょうか?
私たちは、若者が悩み苦しんでいる現状を世の中に発信し、このような若者を取り巻く問題を見過ごすことができない皆さんとともに、この問題を考え、議論したいと考えています。
誰もがイキイキと輝ける社会を目指すために。